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2022/01/03 22:11
個人インポーターの独り言 vol.3
僕の買い付けスタイルは変わっているらしい......僕はベストだと思っているのだけど、確かにちょっと他の人とは違う。
僕以外のバイヤーさん達は大体【大きなスーツケース、小さなスーツケースにカジュアルなパンツにサラッとジャケット、そして革靴】という出で立ち。
旅行ですか?と皮肉たっぷりに言いたいくらいビジネスマン。
現地空港ロビーではガイド数名が車でお出迎え、そしてホテルへ......
そんな邦人バイヤーを若干羨ましくも僕は僕なりのスタイル【登山用リュック、短パンTシャツ、ランニングスニーカー、雨の日はサンダル、寝袋】というハッキリいってバックパッカーより少ない装備。
現地の友人にガイドをしてもらい、地図と翻訳機を片手にバスや徒歩での移動。
ヒッチハイクはお手の物だ。
基本、邦人企業のバイヤーさんはガイドさんに案内されるがまま車でビューンと移動して試飲して施設を見学して買い付けをする。
買い付けも現地交渉人(ネゴシアン)とのやりとりのみ。
僕はホテル代すら勿体ない。そのお金はワイン代にしたいから極力ホテルにも泊まらないし、バスにも殆ど乗らない。
徒歩で現地の空気にふれ、ヒッチハイクでその土地の人達に触れ、夜になれば野宿をする。
それでも他のバイヤーさんよりは移動距離は長いし訪問するワイナリーも倍以上になる。
つい最近スリル満点、サービス満点なことがあった。
その日も徒歩やヒッチハイクを経て目的地に着いたものの夜遅くになってしまったので、恒例の屋根のあるところで野宿をした。
朝方周りが騒がしく起きると人だかり......
何事かと起き上がると皆が笑顔に!
何故ここで寝ていたのかを聞かれたので事情を話すと20人位いた人達が隣接する建物に案内をしてくれた。
どうやら僕達は教会敷地内の東屋的なところで野宿をしていたらしく、ミサにきた人達が心配して集まってきていたらしい。
案内された建物は絢爛豪華な栽飾のない質素な教会だった。
勝手に野宿をしたことを神父さんに謝罪、寝袋の後片付けをしていると数人のおばぁちゃんから声を掛けられ再び教会内へ。
僕らの旅路の安全と目的達成を村人達と神父さんが【祈って】くれ、一通りミサが終わるとさっき僕らが寝ていた場所へ移動。
ミサ参加者の皆がそれぞれ持ち寄った数々の料理を僕らにも振舞ってくれ、感動的な人の温もりに感謝した最幸の朝食になった!
個人インポーターの独り言 Vol.4へ続く......