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2021/05/19 10:45
今週はお盆の時期なのでこの話を。
お盆の正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といい、サンスクリット語で逆さ吊りを意味する「ウラバンナ」からきているそうです。
盂蘭盆経というお経が由来とされ、釈迦の弟子である目連が神通力で、亡き母が地獄で逆さ吊りの刑を受けていることを知り、何とかして救えないかと釈迦に教えを乞いたところ、「旧暦の7 月15日に多くの高僧で心から供養すれば、三途の苦しみから救える」と伝えてくれました。
その通りに実行したところ母は無事往生することができたそうです。
このお経が日本に伝わり、606年に推古天皇が行事を行ったのがお盆のはじまりだといわれ、江戸時代前までは上流階級の行事でした。それが、江戸時代のロウソクの普及とともに一般庶民にも広まったといわれています。
また、阿波踊りをはじめ盆踊りは本来、先祖を供養するための念仏踊りで、あの世に帰る最後の夜を盛大にもてなそうと夜通し行うことが通例でした。
鎌倉時代には全国に広まり、この頃には宗教的な意味合いよりも民族芸能として衣装や振り付け、音楽、道具などの要素が入り、現在の形に近づいたといわれます。
実は、盆踊りやお盆の行事は先祖への供養とともに、自然への感謝を伝え、そして豊作を願うという側面もあり、これはお盆以外でも様々な行事に深く結びついている日本古来の風習で「自然(あめつち)」とともに生きるという精神です。
あらためて先祖からのつながりと自然とのつながりを大切にして、いつも感謝し、これからの未来へ「次のつながり」をつくっていきたいですね!